伸長式の食卓、レール金物は用いない蟻溝による引出し構造で作られているのでガタつきが少ないという特徴があります
円形で装飾性の乏しいテーブルですが、伸長という機能と無垢材の美しい木目だけで役割としては十分ではないかと考えています
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北欧で暮らしていた当時、私の住んでいたアパートの備え付けのテーブルはパイン材で作られたエクステンションテーブルでした。デンマークでは訪れる家々、結構な確率でエクステンションテーブルに遭遇した記憶があります。
北欧の市街では古い石造りのアパートメントが住まいとなり、また少し郊外にいくと一軒家が多いのですが、デンマークではそれほど大きくない平屋というのが平均的な層の暮らしです。長い冬を心地良く暮らすべく、皆、本当に素敵な暮らしぶりなのですが、それほど大きくない空間で、家具と家具の付かず離れずの距離感は絶妙で、大柄な北欧の人たちが意外にもコンパクトに住まわれているのに、なんともいえない暖かな心地よさを感じていました。
暮らしを積極性をもって楽しむことになると、大は小を兼ねるではなく大には大の、小には小でなければいけない瞬間があるのだろうというのがその時に憶えたことです。
私はあまり開放的な空間が苦手で、先にも述べたような心地よい距離感というか、狭い、低いといったこじんまりとした空間のほうが落ち着きます。大きなテーブルは立派で、木目の美しい無垢材で造るならぜひ大きなテーブルを、と勧めがちなのですが、家族で囲むちょうど良いサイズのテーブルというのも素敵だ、と最近は思っています。
■ エクステンションダイニング テーブル
W1200(1800) / D1200 / H710 400,000円
サイズ、樹種はご要望に応じて製作いたします。
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