豊橋市 住宅
・4mのテレビボード
・L型配置のソファー
・リビングとダイニングの境界にあるデスク
・レコード棚
・キッチン対面収納
すべてチェリー材で製作
冒頭の写真 チェリーの無垢板が腰壁になるように、クロスの壁に取り付けるところから設置作業は始まりました。1月の終わり頃で日も短く、すべての家具の設置を終える頃には日がすっかり暮れていました。この家の家具は面白く考えられていて、デスク〜ソファー〜テレビボードというように途切れることなく一続きに繋がっています。ソファーには背もたれのクッションはありません、必要無いというのが依頼主の要望でした。ただし、あとで置かれるであろうクッションの背景となるように、家具と同じチェリー材で背面を設けることにしました。それが、腰壁のようになり部屋を取り囲み、家具と家具を繋げていたりもします。繋がっていることが面白いというよりも、どこで家具と壁を見切るべきなのかを慎重に考えた結果というのが本当のところの理由です。それぞれの家具には、際立ったデザインを与えておらず、縦木目の無垢戸に小さな真鍮のつまみをつけているだけのものです。こういうのは無垢材だからこそ成せる意匠であって、均一な新建材でそれをやっても”ただそれだけのもの”ということです。
無垢材で家具を作る私にとっては、少し単調すぎるくらいのものが家具の意匠としても機能としてもちょうど良いと考えています。
まずは木の心地よさがそこにあること。使い方や飾り方というのは、その先、使い手の工夫に任せてえていけば良いと思っています。
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