デザインを学ぶ学生の課題を手伝いました
コンセプチャルな椅子です
郊外にある私の工房まで遠路はるばる通って製作を試みていました
なんとか形にしてあげることができましたが、それ自体が彼の収穫というわけでは決してなかったようで
形ではない何かを掴んで帰ってくれたようにも思います
私にはそれがとても嬉しいことでした
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何年かごとにこうした学生からの相談を受けて手伝う自分がいます
学生の頃の自分と比べても彼らは、よほど優秀ですし、礼儀も正しい、力もあるように思います
ただ、彼らの倍ほど生きてきたというだけで、いろいろと上からものを言ってしまうのですが
ただ伝えたいのは、デザインをするという行為が誰かや、何かの役にたつことであってほしいということです
その方法は多岐に渡っています
彼らの思う方向で活躍してくれることを願うばかりです
私がこうした学生の手伝いを無下にことわれないのも
二十歳の時、同じように課題の製作を学校近くの木工所にいって作らせてもらった経緯があるからであって
忙しくされていた職人さんたちが手をとめて力を貸してくれたその時のことがいつもよぎります
そして今、私は木工所をやっています
その時のご恩を所は違えど返していきたいと思っています
Pay It Forward ですね
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