木製ソファの肘掛けはそれが放つ印象や、その触れ心地というものを軽んじてはいけないと思っています
そして、肘掛けは依頼者の求めるイメージを比較的容易に具現化できる部分でもあります
今回はより彫刻的で繊細な形状に、シルエットも奇麗にでています
クッションは見た目以上にしっとりとした沈み込みを感じるものに仕立てています
通常のウレタンのクッションに加えて幾重にも綿の層を重ねています
実のところは分厚いクッションを襠の低いカバーに納めて包みボタンで高さを抑えるようにしています
包みボタンはアクセントにもなっていますが、クッションの厚みを抑えて木部とのバランスをとることが主な目的なのです
こうしたことは椅子張りの職人さんの教示をうけながら、一段ずつ階段をのぼるように形にしていきます
おそらく、現代のものづくりのスピードとは全く違うゆっくりとしたものだと思うのですが
あれこれ議論を重ねて、手間をかけるということでしか成し得ないものもあるというのが事実です
このソファーは我ながらですが完成度が高いと感じています
憧れるデンマークの家具との距離を少し縮めることができたかもしれません